※ 本メールは株式会社システム・ケイからの情報提供にご了承いただいているお客様にお送りしております。
スマホやPCでは、ひと昔前まではユーザー名やパスワードを手入力していました。企業や組織のセキュリティポリシーが厳しくなると、パスワードは複雑化し、たまに紛失してしまう方もいたと思います。それが指紋認証になり、いつしか顔認証も普通のものとなりました。PCに貼り付けていたパスワードの付箋が懐かしく感じます。 これらの浸透は今後、各種施設の入口、乗り物の運転席、ATMなど、セキュリティが高く個人を特定してからアクションが始まる場面において、将来的に普通のものとなる可能性を示しています。とは言え、当然ながらプライバシーの課題や法規制など、各種ハードルがあります。いつ頃普及するかについて明言はできませんが、その流れは強まるでしょう。技術的には品質面で完璧では無いにしろ、ほぼ実用性のあるレベルで実現可能な段階に来ています。
認証システムの次なるステップとしては、既存・新規問わず、アプリケーションとの連携による効率化や新たな体験の提供といった価値の創造です。カメラが映像から対象を識別する行為が、その対象と実際に受け入れ側が対面する前に発生する事で、最初に取るアクションまでの時間が生まれます。新たに誕生したこの隙間をピンチと取るかチャンスと取るかは様々ですが、来たる時代に向けていち早く準備する事で、より良い機会に変えて行く事ができます。
弊社では車両ナンバー認識ソリューションを展開しておりますが、その活用ケースにおいて、隙間時間の使い方にヒントがあります。
- セキュリティが高い現場入口に設置し、入場ゲートのオープンと連動、出口情報と連動し車両の滞在時間を計測する
- 上客のナンバー検知後に社内システムと連動し、営業員にアラートを発報する
- 駐車場の制御システムと連動し、利用状況確認や駐車スペースへの誘導に使用する
- 大規模駐車場にて管理システムと連動し、自身の車の検索と停車場所への案内に使用する
車を特定できるという意味においては、顔と似たような役割を持つ車両ナンバーを、他のシステムと連動する事で新たな価値を作り出しているケースです。ヒントとしたのは、例えば、1の場合は車両ナンバーと現場の関係を子供と学習機関、お年寄りと施設と置き換えると言った想像です。2はスーパーや百貨店でのお客様と店員、3はイベント会場での来訪者とブースの受付、4は就職採用会場でのマッチングと言った具合でしょうか。本来であれば必要であった手続きや下調べ、顧客管理台帳の見直し、認可情報の確認など、決してサービスを享受する側には必要のない時間を短縮できます。また、ネクストアクションとして何が最適か、どうすれば喜んでくれるか、どうすれば安心してくれるかなどの、直接的なサービスに生まれ変わる可能性も秘めています。つまりは、認証だけで満足するのではなく、真の価値を生むにはその後ろにあるアプリケーションと連携する事が必須、連携しないと意味のない世界が来ると言って良いでしょう。
次回以降で、各種認識システムやカメラに対するAPIコールやシステム連携の具体例について、ご紹介させていただきます。是非ご期待ください。
|