AXIS P1346により、映像作品「森を計画する」を制作

石上純也氏、映像作品をヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展、豊田市美術館に出展

ネットワークカメラ AXIS(アクシス)の導入事例 石上純也建築設計事務所

企業名:石上純也建築設計事務所

所在地:東京都文京区

業種:建築設計

アプリケーション:映像作品制作

使用ネットワークカメラ:P1346

課題

KAIT工房内部の撮影にネットワークカメラを検討

石上純也氏は、2000年東京芸術大学大学院を修了し、2004年石上純也建築設計事務所を設立。2009年、神奈川工科大学KAIT工房の設計により日本建築学会賞作品賞を受賞した著名な建築家です。2010年2月、KAIT工房内をネットワークカメラで撮影する方法に関して、石上純也建築設計事務所とアクシスとの最初のミーティングが開かれました。石上氏は、2010年9月からの豊田市美術館における展示会に、映像作品を出品することになっていました。工房内部を数ヵ月にわたって撮影し、最終的に映像を編集して作品に仕上げるという計画でした。

解決策

3メガピクセルAXIS P1346を選択

このミーティング以降、他のカメラメーカーの機種も含めて、ネットワークカメラが検討されました。石上氏の構想では、工房内部の映像を、複数台のカメラによりできるだけ高画質で記録したいということでした。最終的に、HDTV1080pの解像度、H.264対応のAXISP1346を選択。また、ACS(AXISCameraStation)の容易な録画・管理機能も評価され、録画用ソフトウェアとして採用されました。
2010年4月、KAIT工房の天井にAXIS P1346が4台設置され、パソコンにACSがインストールされました。HDTVの映像は、外部記憶装置の容量がかさむため、H.264による画像圧縮を利用し、1フレーム/1秒のフレームレートで撮影されました。2010年5月から8月にかけて、朝から工房が閉まるまで撮影が続けられました。また、約1週間ごとにカメラのアングルを変化させながら映像を録画しました。

効果

ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展、豊田市美術館に出展

完成した映像作品「森を計画する」は、2010年8月28日から11月21日までヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展に出展。さらに、豊田市美術館の企画展示会「石上純也:建築のあたらしい大きさ」では9月18日~12月26日まで上映されました。展示室には、KAIT工房の模型が置かれ、大型プロジェクターにより作品が映し出されます。無音の映像は、単なるドキュメンタリーというより、KAIT工房の内部を詩的に表現した作品に仕上がっています。2010年9月18日のオープニングセレモニー会場で、石上氏本人は「ネットワークカメラで、ここまでのレベルの映像が撮影できるとは思いませんでした」という感想を述べていました。

お客様の声

"計画当初は、ネットワークカメラで、あのような高レベルの映像が撮影できるとは思っていま せんでした"
(石上純也建築設計事務所代表 石上純也氏)

ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展金獅子賞を受賞

ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展は、1895年より、イタリア、ヴェネチアで隔年に開催されているヴェネチア・ビエンナーレ美術展を起源としています。1980年からは、国際建築展が独立して開催されるようになりました。2010年の第12回は、8月28日から11月21日まで、建築家妹島和世氏が指揮者として「人は建築で出会う」というテーマで開催されました。
石上純也氏は、2008年に国際建築展の日本館代表に選出され、 今回、「Architectureasair」により、企画展示部門金獅子賞を受賞しました。石上氏は、ガラスなどの素材を活かした、透明感のある建築で知られていますが、受賞作「Architectureasair」は、0.9mmのカーボン製の柱を24本使用した、高さ4m、幅4m、奥行き13mの仮設的な建築でした。この繊細な構造物は、審査員の評価が高く最高の金獅子賞を受賞しました。
また、第12回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展には、KAIT工房をテーマにした映像が編集され、「森を計画する」というタイトルで出展されました。

神奈川工科大学「KAIT工房」の特長

2008年4月、神奈川工科大学KAIT工房(神奈川県厚木市)は、「自由なものづくり施設」としてオープンしました。設計は石上純也建築設計事務所、施工は鹿島建設、高砂熱学工業による建築物です。石上純也設計によるKAIT工房 は、2009年度日本建築学会賞(作品部門)を受賞しました。
KAIT工房の大きな特長は、2,000平米のガラス張りのオー プンな明るい空間に、305本ものすべて異なるプロポーシ ョンの細い柱が一見ランダムに配置されていること。壁や 大きな間仕切りなどはないので、どこからでも工房内を見 渡すことができます。
現在、KAIT工房には、プリンター、版画プレス機、パソコン、 レーザー加工機などが置かれたコーナー、電動ロクロ、手動ロクロ、電気炉などがある陶芸・鋳造コーナー、旋盤、フライス盤、ボール盤などが設備された機械加工コーナー、 自動かんな盤、糸鋸盤、丸鋸盤などを装備した木工加工コーナーなどが設けられ、テスター、オシロスコープなどの電子・電気用の計測器、道具類も豊富に装備されています。

豊田市美術館「石上純也:建築のあたらしい大きさ」にも映像を展示

豊田市美術館は、国内外の近代および現代美術を展望す るにふさわしい総合美術館を目指し、1995年11月にオープ ンしました。建物は、建築家谷口吉生氏の代表作のひとつ です。11の展示室は、大きな箱のような空間を大小に区画 するように設計されており、来館者は、回廊を巡るように作 品を鑑賞することができます。「森を計画する」は、単なる記 録映像にとどまらず、完成度の高い映像作品として評価さ れています。
最近、ネットワークカメラを監視システム以外の用途に 活用する事例が増えてきています。今後、高い圧縮技 術、HDTV対応の高画質を持つネットワークカメラのメリッ トを活かして、さまざまなユニークな用途が生まれてくると 予想されます。

この事例は、アクシスコミュニケーションズ株式会社が制作したものです